2022-11-25

Clamoris [Opus Limbonica] 2022

 

Band : Clamoris
Album : Opus Limbonica
Year : 2022-10
Label : Inverse Records
Bandcamp, Facebook, Spotify, OfficialHP, metal-archives

フィンランドのメロデスバンドClamorisの1stフル.2017年結成で2018年にシングルを発表し,本作でInverseと契約しデビュー.5人のメンバー中2人(Vo&Ba, Ds)が同じくInverseから2021年にデビューしたメロデスバンドWolftopiaでも活動中.Inverseからのメルマガで知ったバンド (@metalone).

CoB直系のクラシカルなアレンジがされたGtとKeyの掛け合いが楽しめるメロデス.印象的なのはイェンスっぽいチェンバロ風のキーボードの音色.キーボードソロも多めで,音もそこまで歪んでないのでグロウル以外は北欧メロスピに近い雰囲気. 

ClamorisのVo&BaはWolftopiaではGtを担当しており歌声が違うっていうのと,Wolftopiaには専任Keyがいないので,同じメロデスでもマイルドで様式美なClamorisとアグレッシブなWolftopiaと棲み分けができている.
もちろん両作品共,北欧メロデスとして上々の作品.
Wolftopia [Ways of the Pack] 2021

Clamoris [Opus Limbonica]
Artwork : Roberto Toderico


2022-11-19

Daidalos [The Expedition] 2022

 

Band : Daidalos
Album : The Expedition
Year : 2022-07
Label : Extreme Metal Music
Bandcamp, Facebook, Spotify, metal-archives

ドイツのTobias Puschnerによる独りブラックメタルユニットの2022年発表のデビュー作.BaにはKambriumのMartin Simonがゲスト参加し,GtにはFabio Rossi, Francesco Petrelliが参加.

シンフォニックなブラックメタルでEquilibriumを彷彿とさせるエピックな作品.ファストなリズム隊とリフの上に華麗なオーケストレーションがアレンジされており,ピアノとヴァイオリンによる哀愁あるメロディが印象的.もっとギターが頑張ればより上のレベルになりそうな気がする.ラス前で勇壮なクワイア曲が入り,大団円で終了するアルバムの構成も最高.
Fleshgod Apocalypseのようなシンフォニックさと,Bal-Sagothのヒロイックなメロディ展開を持った劇的メタル作品.

Daidalos [The Expedition]
Artwork : Prapartwork


2022-11-14

The Silent Wedding [Ego Path] 2022

 

Band : The Silent Wedding
Album : Ego Path
Year : 2022-02
Label : Independent
Bandcamp, Facebook, Spotify, OfficialHP, metal-archives

ギリシャのパワーメタルバンドThe Silent Weddingによる2022年発表の3rdアルバム.2006年結成で2017年発表の2nd [Enigma Eternal]以来5年ぶりとなる新作.アートワークがTravis Smith作ってので巡り合った作品.1st [Livin Experiments], 2ndのアートワークも同じくTravis Smithが担当.

サウンド的には正統派なメロパワ系.キーボード奏者も在籍しているけど華麗なソロを決め前面に出てくるタイプではなく,あくまでも主役はボーカルと各楽器の組み合わさったリフで,特にMarios Karanastasisの歌いっぷりがイイ.EvergreyやKamelot系でルーツはSavatageなプログパワーメタル.と思ったけど,Judas Priestのカバーもしていたみたいなので,そっち系にも聴こえる.

The Silent Wedding [Ego Path]
Artwork : Travis Smith


2022-11-07

Autumn Nostalgie [Ataraxia] 2021

 

Band : Autumn Nostalgie
Album : Ataraxia
Year : 2021-10
Label : Northern Silence Productions
Bandcamp, Facebook, Spotify, metal-archives

スロヴァキアのポスト/アンビエントブラックメタルバンドAutumn Nostalgieによる2021年発表の2ndアルバム.2020年発表の1stアルバム[Esse Est Percipi]はMAAから日本盤も発売 (MAA042).
1stのアルバムタイトルEsse Est Percipi(エッセ・エスト・ペルキピ)は,哲学者バークリーの有名な命題とのことで,その日本語訳である[存在するとは知覚されることである]が邦題になっている.

さて本2ndアルバム (MAA047)は,前作同様ポストブラックメタルをベースにゴシックの要素がミックスされ淡々とミドルテンポで進む作品.トレモロリフと絶唱ボーカルのコンビネーションから生み出されるメランコリックな世界観に引き込まれる.ノスタルジックなメロディも個性的で,頽廃的な雰囲気がSentencedっぽい雰囲気も.

Autumn Nostalgie [Ataraxia]
Artwork : Gibbo Art


2022-11-02

Depressed Mode [Decade of Silence] 2022

 

Band : Depressed Mode
Album : Decade of Silence
Year : 2022-05
Label : Inverse Records
Bandcamp, Facebook, Spotify, metal-archives

フィンランドのシンフォニックドゥームメタルバンドDepressed Modeによる2022年発表の3rdアルバム.2005年に結成され,2007年に[Ghosts of Devotion], 2009年に[..for Death..]を発表した後,2010年に活動休止.元のメンバー4人で2020年に再結成.

Inverse Recordsからのメールで存在を知ったバンド/作品 (@metalone). 再結成前の活動に関しては全く知らず,本作にてDepressed Modeデビュー.

本アルバムは,しっかりとしたオーケストラアレンジがなされたソプラノボーカル入りのドゥーム作.女性ボーカルはFleshgod Apocalypseでも歌うVeronica Bordacchini嬢が全面でゲスト参加.ドゥームらしい重低音をメインとしながらも,男クリーンボーカル(Otto Salonenが2声を使い分け??)の比率も多く,スピード感もあり緩急起伏が付いておりメロデス好きにも受け入れられる作品.

フィンランドといえばのFinnvox StudiosでMika Jussilaによるマスタリングってこともあり安心安定のサウンド.
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Depressed Mode 3rd "Decade of Silence" @ Hepatic Disorder

Depressed Mode [Decade of Silence]
Artwork : Kalle Pyyhtinen