2023-07-20

Aara [Triade III: Nyx] 2023

 

Band : Aara
Album : Triade III: Nyx
Year : 2023-03
Label : Debemur Morti Productions
Bandcamp, Facebook, Spotify, metal-archives

スイスのアトモスフェリックブラックメタルバンドAaraによる5thアルバム.
2021年発表の[Triade I: Eos], 2022年発表の[Triade II: Hemera]と続いたCharles Maturinの小説「Melmoth the Wanderer」をベースにした3部作のラストを飾る作品.「放浪者メルモス」というC.R.マチューリンの代表作とのこと.

最新作は,鬼気迫る歌声,優美なキーボードアレンジと共にトレモロリフ+ブラストビートで疾走するメロディックブラックメタルが印象的な作品.三部作の1部はポストブラックメタル的な雰囲気で,2部はクワイアなども入り荘厳で少しプログレッシブ,そして本作はエピックなブラックメタル.
全作品に共通に言えるのは,単に疾走するだけでなく,単調にならずフックを付けてファストに展開しているメロディックブラックメタルであるということ.

Aara [Triade III: Nyx]
Artwork : Michael Handt


2023-07-06

Rise to the Sky [Two Years of Grief] 2023

 

Band : Rise to the Sky
Album : Two Years of Grief
Year : 2023-06
Label : Tragedy Productions
Bandcamp, Facebook, Spotify, metal-archives

チリの独りアトモスフェリックドゥームメタルユニットによる7thアルバム.
2021-09リリースの[Per Aspera Ad Astra], 2022-05リリースの[Every Day, a Funeral], 2022-11リリースの[Stay with Me When You're Gone]と続いたThe Griefシリーズ四部作の完結作 (@metalone).
前作で存在を知ったバンドで,チェックしようと思いつつ積聴になっていた作品.

ドラム以外は全パートSergio Gonzalez Catalanが担当しており,ドラムはここ3作はEmidio Ramosが担当.アルバムは四部作ともシンフォニックドゥーム作で,ヘビーなバッキングと重低音の咆哮に,チェロなどの物悲しいストリングスと泣きのギターが絡むスケールの大きい作品.
連続して聴くのは多少疲れるけど(苦笑),お父様が亡くなられ,それに伴う事象を綴っただけあり,4作とも密度の濃い充実したドゥーム作.Bandcampでは4作セット($40)も発売中.

Rise to the Sky [Two Years of Grief]
Artwork : Natalia Drepina